取引先や知人が、新しくお店を開いたり事業を始めたりした時は、開業祝いを送って祝福します。
しかし、いざ贈り物をする段になると、何を贈れば良いのか、相手を困らせてしまわないかなど、不安になってしまうものです。
開業のお知らせが届いた時、すぐに心を込めたお祝いができるように、開業祝いに最適な贈り物や、贈ってはいけないNGアイテムを知っておきましょう。
開業した人を贈り物でお祝いしよう
開業という新たなスタートを切ったばかりの人は、順風満帆そうに見えても内心は様々な不安で一杯になっているものです。
そんな時、祝いの品を贈ってあげれば、「気にかけてくれる味方がいるんだな」と心から安心してもらえるでしょう。
開業祝いにも喜ばれる物とNGな物がある
開業祝いはマナーやルールを守って贈らなければ、相手を余計に不安にさせたり反感を買ったりする恐れがあります。
贈ってはいけない物については、NGとされている理由までしっかり理解しておかなければなりません。
また、自分が「これなら喜ばれるだろう」と思って選んだ物でも、相手の好みや親密度、送り先のブランドコンセプトなどによっては喜ばれないこともあります。
相手に喜んでもらい、今後の関係性をますます良いものにするためにも、開業祝いで贈ると喜ばれるもの、贈ってはいけないものを把握しておきましょう。
開業祝いにNGな贈り物一覧
開業祝いでは、相手を不快にしないことが鉄則です。
喜ばれる贈り物を考える前に、「贈ってはいけないNGな物」をまずは知っておくことが大切です。
赤いもの
赤いものは「赤字」を連想させるため、新規開店や開業のお祝いには縁起が悪いとされています。
また、赤は「火」を連想させる色でもあるため、後述の「火に関連するもの」と同様に避けなくてはなりません。
火に関連するもの
ライターや灰皿、ロウソク、マッチなど、火に関連する物は「火事」を連想させるため、開業祝いに贈るべきではないとされています。
例えば、かわいいデザインのキャンドルは、非常時の照明器具としてもインテリアとしても実用度の高い贈り物ですが、火を灯して使うため、開業祝いでは避けておきましょう。
また、冬場であればストーブやヒーターなどの暖房器具は喜ばれそうに感じてしまいますが、火を使わない暖房器具でも、火を連想させるアイテムだと感じる人もいますので、避けておいた方が無難です。
刃物
はさみや包丁、ナイフなどの刃物は「切る」という忌み言葉を連想させる小物です。
縁が切れる、取引を断つなど、ビジネスでは縁起が悪いとされています。
しかし、刃物は「魔を断つ」「悪い流れを断つ」「運命を切り開く」など、開運を象徴するアイテムになることもあります。
気心の知れた友人や知人であれば、良い方の意味をメッセージカードなどに添えて贈ると喜ばれるでしょう。
足で踏むもの
靴や靴下など足に履くもの、マットやシートなどの敷物は、相手を「踏みつける」という意味になってしまいます。
特に恩師や目上の方などお世話になった方に贈ると、より失礼に当たりますので、贈り物としては避けるべきです。
開業祝いに最適な贈り物3選
NGな贈り物さえ避ければ、開業祝いでは、お花や食べ物、日用品、現金など何を贈っても問題ありません。
以下からは、開業したばかりの相手を安心させ、喜ばせるおすすめの贈り物を3つご紹介します。
現金
現金は自由な用途で使うことができ、開店直後で物入りの時期には特に喜ばれる贈り物です。
また、物品と違って、うっかり相手が気に入らない物を押し付けて不快にする心配もありません。
取引先の開業祝いで贈る現金は、1~3万円程度が目安です。
昔から付き合いのある重要な取引先であれば、5万円包まれることもあります。
胡蝶蘭
現金を送る間柄ではないときや、何か形に残るものを贈りたいときは、花や観葉植物を贈ると良いでしょう。
開業祝いで贈る代表的な花といえば、胡蝶蘭です。
華やかで美しい胡蝶蘭は、お祝いの気持ちをストレートに伝えることができるでしょう。
ただし、胡蝶蘭は時間が経つと花びらがどんどん散ってしまうため、「掃除の手間がかかる」と贈られることを好ましく思わない人もいます。
また、衛生面から生花や植物を置かないようにしている病院や飲食店には送らない方が良いでしょう。
日用品
タオルや手ぬぐいなど、オフィスで使う場面が多い日用品は、オフィスを構えたばかりの相手には喜ばれます。
ただし、日用品の中には、先程紹介した刃物の他にも、「落とす」という意味があるせっけんや洗剤など、贈り物にしない方がいいアイテムが紛れていることもあります。
もし日用品を贈りたい時は、相手が自分で好きな商品を選べるカタログギフトを贈ってあげると良いでしょう。
おわりに
開業祝いで大切なことは、「相手を喜ばせるために贈る」という目的を見失わないことです。
マナーとして送らない方が良い物を避けることはもちろんですが、相手の視点に立って選ぶことも忘れてはなりません。
開業祝いのマナーが身に付いていれば、相手に喜ばれる贈り物を迷わずに選べるようになるでしょう。