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店舗内装っていくらかかるの?費用を安く抑えることはできる?

店舗型のビジネスで独立開業をめざす人にとって、気になることのひとつが店舗内装にかかる費用ではないでしょうか。店舗内装費用は開業資金の50%以上を占めるとも言われていますが実際のところはどうなのか、開業時の資金計画を立てる上で目安を把握しておきたいもの。そこで店舗内装の費用についてまとめてみました。

店舗内装の業種別の相場は?

店舗内装と一言でいっても、開業する業種によって差があります。そこで業種別に店舗内装工事費用の相場を坪単価から見ていきましょう。

  • 設備が複雑でない店舗:坪単価15~20万円 オフィスや雑貨店、ブティック、薬局といった基本的に什器やカウンターなどの家具を陳列して内部を構成する店舗は、固定設備が少ない分坪単価も比較的安価に抑えられるケースが多いと言えます。
  • 水まわり設備が必要な店舗:坪単価30万円前後 美容院や理容院、ネイルサロンといった店舗の場合は、シャワーや洗面台等の専用設備が必要で給排水工事が必須なため坪単価が上がります。
  • 厨房設備が必要な店舗:坪単価25~40万円 カフェやバーも含めた飲食店の場合は、内装工事に加えて厨房設備の設置工事が必要です。提供するメニューによって厨房設備の種類や規模が変わってくるため、坪単価の基準が定めにくく流動的と言えます。厨房設備については新古品を利用する等して設備本体の金額を抑える方法も併せて考えるといいでしょう。
  • レントゲン設備が必要な医院:坪単価45万円以上 内科や外科、歯科等レントゲン設備が必要な医院の場合は坪単価がぐんと上がります。特に歯科は治療に際して水まわり設備も必須ですので、内装工事における坪単価は高額になりがちです。対して皮膚科のようにレントゲン設備が必要でない医院だと20万円前後の坪単価で内装工事が可能なケースもあり、診療科目によって大きく違うと言えます。

これらの数字はスケルトン(柱や梁・床等の構造体)の状態)から内装工事を始める想定で算出されたものです。たとえば残された内装の一部や造作家具等をそのまま活用するのであれば下がる可能性もありますので、見積もりをきちんととって検討することが重要です。

施工の費用や内訳はどうなっている?

店舗内装工事の施工内訳は、業種や規模によって多少差はありますが一般的には次のようになっています。

  • 仮設解体工事 開業予定の物件が骨組みだけの状態、つまりスケルトンでない場合、不要な造作や設備等を解体撤去し、いったんスケルトン状態にするための工事です。
  • 鉄骨組みおよびボード張り工事 店舗内のレイアウトとして間仕切り壁を立てる工事です。壁面に鏡や食器用棚等重量のある物を設置する予定であれば、下地補強工事も兼ねます。
  • 木工造作工事 カウンターや壁面収納などいわゆるオーダーで設計した家具を取り付けたり、意匠性の高い内装を施す際に行う工事です。
  • 塗装工事 ドア枠や造作家具等を塗料を使って塗装する工事です。
  • 設備設置および給排水工事 厨房機器等の水まわり設備が必要な店舗の場合、機器を取り付ける前の配管および水まわり設備の設置、給排水の接続を行う工事です。
  • 電気工事 厨房機器や音響設備、照明器具、コンセント等の電気設備の設置および配線接続を行う工事です。エアコン等の空調工事もあわせて行います。
  • 内装工事 床や壁、天井の仕上げ材を使って内装を仕上げていく工事です。タイルを使用する場合は左官工事があわせて必要になります。
  • サイン工事 店舗内の天井面や壁面に取り付ける看板の設置工事です。

これらの各種工事はいずれも事前の設計段階で品番や工程といったこまかな内容が決められ、設計者によって作成された設計図書にしたがって進められます。また気になる費用ですが、施工にあたっては必ず事前に設計という作業が必要です。設計もしくはデザイン費と、実際に施工する施工費の2つをいわゆる店舗施工費として考えておく必要があります。

設計費は施工費の〇%といった比率で計算する方法や、施工面積に設計単価を掛けて計算する方法などいくつかあり、業者によって積算方法が異なります。施工費については、施工の手間賃である人工代よりも、水まわり設備や空調設備や内装材といった商品金額の仕入れ値をどれだけ低く抑えられるかで大きく変わります。

店舗内装工事を依頼するにあたっては必ず複数の施工業者に相見積をとりましょう。業者によって得意不得意は必ずありますし、担当者との相性も店舗内装施工においては見逃せないポイントだからです。希望のプランやプラスαの提案をしてくれるか、適切な施工費見積を提示してくれているか、店舗内装に関して豊富な施工実績を持っているかといった点をしっかり比較検討し選択することが重要です。

店舗内装にかかる費用の計算の仕方

店舗内装にかかる費用は、設計・デザイン費用、内装・設備工事費の大きく2つに分かれます。それぞれにかかる費用を計算して合算しましょう。ただし、設計・デザイン費用は、内装・設備工事費から算出するケースがあります。

設計・デザイン費用は、下記のいずれかの方法で算出します。

  • 総工事費の10~15%
  • 店舗坪数×工事内容の単価
  • 人件費、技術料から算出

また、内装・設備工事費の坪単価は、30万~50万円程度が相場です。ただし、業種や店舗形態で異なります。

費用を安く抑えることはできる?

店舗内装に使用する材料やデザインを妥協して、費用を安く抑えることが可能です。また、複数のデザイン会社や施工会社に見積もりを依頼して、値段交渉することも可能でしょう。しかし、大幅な値下げは期待できないため、基本的には材料やデザインに妥協点を見つけて費用を抑える方法を選ぶことが大切です。

また、内装業者によって、それぞれ得意・不得意がありますから本当に自分の店舗に合っているかなどの確認も必要です。
こちらの記事では、店舗デザイン業者を探せるサービスと注意点を紹介しています。
ぜひお役立てください。
理想の店舗デザインが手に入る!マッチングサービスで店舗デザイン業者を探す時の注意点

内装デザインの施工費用の予算は前もって決めておくことが大切

内装デザインの施工費用については、あらかじめ予算を決めておくことをおすすめします。予算を決めずに相談すると、妥協点を見つけるのに時間がかかるでしょう。予算が明確であれば、業者としても予算に収まるデザイン案をスムーズに提案できます。

予算を決めずに相談すると、何度も打ち合わせをすることになり、開店スケジュールが後ろ倒しになる可能性もあります。

まとめ

店舗の内装は店舗の資金計画や経営計画に大きな影響を与え、集客を左右する要素のひとつです。高額な資金を投入するのですから、プランニング力や施工実績等を焦らずしっかりチェックして施工業者を選択し、納得のいく内装に仕上がるよう店舗づくりを進めていきましょう。

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