パソコン作業を行う上で、大切な作業環境となるオフィスチェアは、社員の健康に配慮したものを選びたいですよね。しかし、オフィスチェアと言っても、ホームセンターで購入できる数千円台のものもあれば、機能が豊富な10万円台のものまであり、価格とスペックは実に様々です。そこで今回は、デザイン・機能性・コストパフォーマンスに基づいて厳選した、お勧めのオフィスチェアを3つご紹介します。
オフィスチェアの基本機能
まずは、業務に適したオフィスチェアを選ぶために、オフィスチェアの基本的な機能を理解しておきましょう。
大きさが快適度を左右する背もたれ
オフィスチェアの背もたれには、ローバックタイプとハイバックタイプがあります。背もたれの低いローバックは、コンパクトで価格もリーズナブルです。一方、ゆったりとした背もたれのハイバックは、身体にかかる負荷を分散させるため、長時間のデスクワークに適しています。
頭を支えるヘッドレスト
背もたれの上部に頭を支えるヘッドレストが付いているタイプです。
ひじ掛け(アームレスト)
ひじ掛けは重たい両腕をリラックスさせる役割を持っており、オフィスチェアの快適さを左右するパーツです。
オフィスチェアに求める性能
自宅で使う個人用のチェアであればいざ知らず、複数人で共有するオフィスチェアは、以下のポイントを踏まえて選ばなくてはなりません。
多くの人が快適と感じる機能
様々な身長や体格を持つオフィスの人員や、部署の業務内容を考慮して、調節機能に優れたものを選びましょう。特に、腕を置いてリラックスできるひじ掛けですが、何かと椅子から立ち上がることが多いオフィスでは、ひじ掛けが移動の妨げとなる時があります。ひじ掛けの有無だけでなく、可動式か、取り外しできるかなども、購入の際にチェックしておきましょう。
予算内で購入できる価格
いかに小規模のオフィスと言えども、デザイナーズブランドの高級チェアをスタッフ全員分揃えることは、現実的とは言えません。会議室用、役員用、スタッフ用など、導入する場所と数によって価格の選び分けが大切です。
前傾姿勢タイプと後傾姿勢タイプ
オフィスチェアには、「前傾姿勢」と「後傾姿勢」それぞれに特化したタイプがあります。前傾姿勢タイプは、手書きの書類作成など、前のめりになって行う作業に適しています。一方、後傾姿勢タイプは、デスクから顔を離して行うパソコン作業に向いています。どちらか片方、あるいはどちらにも対応しているものもありますので、必ず確認しておきましょう。
お勧めのオフィスチェアは?
それでは、いよいよお勧めオフィスチェアのご紹介です。
それぞれのオフィスチェアごとに、
- オフィスに調和するデザイン性
- 座り心地やパーツの調整などの機能性
- コストパフォーマンスに優れた価格
の3点で評価しています。先ほどご紹介した、「オフィスチェアに求める性能」も踏まえて、オフィスチェア選びにお役立てください。
1.イトーキ「オフィスチェアスピーナ」
デザイン:☆☆☆☆機能 :☆☆☆☆☆価格 :☆☆
オフィスチェアメーカーの大手・イトーキには、人気の「スピーナ」シリーズがあります。こちらはヘッドレスト無しのハイバックタイプで、価格は約8万~13万と、今回ご紹介するオフィスチェアでは最も高価な商品です。また、非常にボリューム感のある見た目をしており、狭いオフィスでは圧迫感を感じることもあります。しかし、人間工学に基づいて設計された機能は根強いファンも多く、オフィスチェアとして十分な性能を備えていることは間違いありません。座面がスライドする「パッシブスライド機構」と、背もたれがせり出す「アクティブランバーサポート機構」は、椅子に腰かけた時に最も負荷が掛からない姿勢を保ちます。さらに、モダンなメッシュ素材の背もたれは通気性も良く、上下左右に調整できるひじ掛けと共に、デスクワークを快適にすることでしょう。
2.OFFICECreator「ハイバックオフィスチェア」
デザイン:☆☆☆☆機能 :☆☆☆価格 :☆☆☆☆☆
ハイバック仕様のひじ掛け付きオフィスチェアです。クッション厚は約9cmとボリュームがあり、S字カーブのハイバック背もたれと腰サポートクッションが、デスクワーク時の身体の負担を軽減します。通気性の良いメッシュ素材で夏場も蒸れにくく、坐高に合わせて8cmまで昇降可能。ひじ掛けは幅の調整だけでなく、取り外すこともできます。こちらのオフィスチェアは、何と言っても圧倒的なコストパフォーマンスが最大の魅力です。1台約4~9千円ですので、10人以上のオフィスでも、全員分揃えて高級チェア1台分の予算に収まります。
3.オカムラ「シルフィー」
デザイン:☆☆☆☆機能 :☆☆☆価格 :☆☆☆☆☆
デスクワークの強い味方として注目を集めている、オカムラの「シルフィー」です。「複数の人が使っても快適さを感じる」ことにこだわって作られた背もたれは、カーブが調節できるようになっており、座った人ごとにフィットする形状を可能にしています。レバーで座面の奥行や高さの調整ができるため、パソコン作業の前傾姿勢をサポートする機能が揃っています。全8種類のカラーバリエーションも、オフィスのイメージアップにぴったりです。一方、価格は約6~8万円と高価な部類に入るため、人数分揃えるべきか、予算設定は慎重に行いましょう。
おわりに
オフィスチェアは、値段を掛ければ掛けるほど、良いものを手に入れることができます。しかし、オフィスに導入する以上は、限られた予算の中で優れた品質の商品を選ばなくてはなりません。もちろん、コストパフォーマンスだけを重視し、長時間パソコン作業を行う社員の健康を損ねても本末転倒です。社員の健康をオフィスの財産と考え、将来的な投資の意味でも、快適な業務が行えるオフィスチェアを選びましょう。