店舗開業時一番費用のかかる部分は、はやり内装費用ではないでしょうか。またリフォーム時では少しでも費用を抑えたいと思っている経営者の方は多いはずです。今回はそんな店舗の内装DIYの体験談を集めてみました。
店舗開業時の失敗談と成功談
開業時のDIYで失敗・成功した方それぞれの体験談です。
開業時失敗談:電話会社やガス会社との連絡は定期的に行いましょう!
居抜き店舗での開業時の失敗談です。その時は建物自体はほとんどそのまま使えたこともあり、出来ることは自分でやろうと考えていました。実際に内装や店舗の準備はうまく進み、コストパフォーマンス的にも満足の行く結果にはなったのですが、一つ大きな落とし穴があったのです。
それが、電話回線やガス水道など、自分ではどうしても不可能な部分の調整でした。本来工事には手順があるらしく、インフラの整備や導入の段取りはきっちり連絡を取らなければいけないようなのですがそれを失念。例えば壁紙を貼ったあとでは電話回線の配線がむき出しになってしまうことに気づかなかったのです。
DIYは自分の思い通りに出来、またコスト的にも満足のいくものではあるのですがどうしても限界はあります。後から困ったことにならないように、専門分野はきちんと段取りを確認しておくことをおすすめします。
(30代 男性 2017年4月頃)
開業時成功談:DIYすると費用、出来栄えともに大満足に仕上がる
床に木材を使用して温かみのある感じにしたかったのですが、気に入った木材が高く予算オーバーしてしまったため、安い木材を買い自分たちで木目の色がでるようにペンキで二度塗りなどをして床を仕上げました。
新品の板を買ったのですが出来上がりはいい感じに使い古されたような質感になりましたし、レトロな古い感じににしたかったのでできたその後にわざと白いペンキで汚したりしました。
入口の扉や店内のトイレの扉もアンティークっぽいものを探してたのですが、いいなと思うものは値段が高かったため、それも新品のものを買い、自分たちでヤスリを使って汚したりペンキを塗ったあとにダメージ加工したりと色々工夫してオリジナルな扉を作りました。照明の傘の部分も黒スプレーをしたりしてダメージ加工したりと大満足のDIYでした。
(30代 女性 2013年3月頃)
店舗リフォーム時の失敗談と成功談
資金に余裕がある場合には時間短縮も含めて業者にお願いしたいところですが、なかなかそうもいかないですよね。リフォーム時における失敗・成功した方それぞれの体験談です。
リフォーム時失敗談:ウッドデッキを作ってガタガタになった
ウッドデッキを作ろうと思いインパクトや丸鋸まで購入しました。
まずは角材とビス、測りや塗料など必要となりそうな道具を片っ端から買いあさりました。そして一週間かけて制作図を入念に作成しました。そして晴天を狙いいざウッドデッキの作成に取り掛かりましたが机上の空論とはこの事とばかりに実際の現場ですることは全くの別次元でした。
足の基礎を作っても最初の基礎と後半の基礎のレベルが違い、端まで歩けば片方の足が上がるという始末でした。一から作り直しても次は何回もあけてしまったビスのせいで穴だらけの角材は決まるわけもなくガタガタで買い直しをする始末に…。
そんなことに嫌気がさしてもう業者にたのんでしまいました。結局作る費用は倍に…もう二度と自分で作りません。
(30代 男性 2018年10月頃)
リフォーム時失敗談:雑に見えるが手造りには規格物には出せない味がある
借りた店舗はスケルトンの8.6坪の倉庫跡でした。
長方形の入り口から入って一番奥にトイレだけが設置されてる状態です。資金が無かったので私と大工の友達2人での作業でした。私の住む所は離島です。運送会社によっては離島中継料が掛からないので現地の高い資材には手を出さず、ネットでの購入が主になります。
まずは建築資材の調達で、とにかく安いを基本に木材、釘、ペンキ、等を仕入れる為にネットをフル活用してリストアップし、送料が安い業者に頼みました。資材が届き運搬も私がして、なるべく経費を掛けないように心がけました。資材が揃ったところで材木の加工も、私と大工の友達の道具で加工しました。
しかし施工にかかると問題が次々と出てきます。材木が乾いてなくて切った縮む、板によっては貼り付けた後強度がなかった。貼り合わせた床が縮んだ為に隙間が出来て、急遽シリコンで埋めて誤魔化す…という状況でした。
中でも一番苦労した作業が水回りでした。配管からシンクに蛇口を着け、いざ元栓を開けたらどこからか吹き出し慌てて元栓を閉め、何度となく水漏れには悩まされました。また入り口周りの施工では、飾り板を張ったがドアに引っ掛かり開かなくてやり直しました。
一番の大失敗は厨房の床を掃除するのに水が流せないことでした。流す溝がなく厨房機器を入れた後に気付いたのですが後の祭りでした。そんなこんなでしたが、出来てみればかなり味のあるお店が出来ました。
(50代以降 男性 2012年9月頃)
リフォーム時失敗談:知識と腕不足の素人リフォームは事故になる
店舗レジ前のフロアタイルが10年以上の使用でハゲハゲになっていました。
お客様が集中的に歩く、立ち止まる割合の多い場所だけに木目調の印刷?がハゲて白くなっていて店舗の全体リフォームを絞る本社の意向もあり、自分でペンキを買ってきて塗ることとなりました。出来上がりは、色味も違和感なく、自分的には満足したけれど…。閉店後に作業し帰宅、サーキュレーターを夜の間作動させ乾燥しました。
翌朝開店時間までに乾燥しきれていなく、上を歩くとペタペタなってしまいました。幸いお客様の靴を汚すようなことはありませんでしたが、床の種類がフロアタイルだという知識もペンキの知識も乏しい素人の作業だったのでという言い訳は通じません。
その後すぐに本社から専門の会社に連絡が行き、翌々日の夜にはプロの方にペンキを塗った部分の張り替え工事をして頂けました。やはり開店から10年も経つと同じ色味のタイルはなく、補修した跡は目立ちましたが、最初からプロの方に依頼する許可を出してくれていればと後悔が残りました。
(30代 女性 2012年6月頃)
リフォーム時成功談:ぼろぼろ土壁を見事リフォーム~土壁塗り体験談~
古民家カフェのリフォームの際に、もともとあった土壁を塗りなおすことにしました。
というのも、もともとあった土壁が老朽化しており、壁の表面部分がぼろぼろと剥げてきていたからです。土壁は表面がザラザラした砂でおおわれていましたので、その砂がお店の床に落ちてきて大変でした。古民家を売りにしているとはいえ、さすがに衛生的によろしくないと考えてリフォームをすることにしました。
リフォーム時には、まずは土壁の周りを養生することからはじめ、養生終了後に「シーラー」という下地材を土壁に塗り、砂がこれ以上落ちてこないようにしました。それが乾いてから、白いペンキで塗っていくという流れで作業しました。
土壁のDIYははじめてだったのですが、丁寧にやれば案外かんたんに塗ることができました。お客様からも「店が明るくなった」と好評です。
(30代 女性 2018年5月頃)
リフォーム時成功談:DIYで整えた内装は個性的でお客様に大好評
長野県の山奥にある父親の実家の作業小屋を改装し、夏季限定のギャラリーを始めたいと計画しましたが資金が限られている為DIYを決行しました。
作業小屋の床は昔ながらの土の土間だったので仲間10人に手伝ってもらいレンガ敷きにしました。レンガは1000丁程が必要でしたが知り合いの業者さんに安く分けてもらいなんとか全面レンガの床にする事が出来ました。すると何の変哲もない作業小屋の雰囲気が一気に素敵空間になり大満足でした。
加えて合わせ暗い木の板張りだった壁面も漆喰塗りにして明るくし手作りの工芸作品が映えるようになりました。体力的にとても大変でしたが見る見るうちにギャラリーに変貌していくのでとても楽しかったです。DIYの魔力に取りつかれて予定していなかった店舗前の空間にウッドデッキまで作り内装と共にお客様の評判も上々です。
ワンちゃん連れの方も楽しめるよう支柱にリードフックを取り付け少しの間飼い主さんが離れても大丈夫なようにしたりと本格的なDIYは初めてでしたが仲間の力を借りて出来たので大成功だと思っています。
(40代 女性 2013年3月頃)
おわりに
体験談はいかがでしたでしょうか?DIYと言っても作業内容によっては怪我をしてしまう事もあります。業者にお願いすべき箇所と、DIY可能な箇所をきちんと整理して費用が抑えられるうえに、満足のいく店舗内装ができると良いでしょう。