POSレジには、会計のミス防止や売上アップ、スタッフのサービス向上など、あらゆる面で店舗運営をスムーズにするメリットが詰まっています。
しかし、POSレジはタイプによって機能やコストが異なるため、店舗の種類ごとに適切なタイプを選ばなくてはなりません。
そこで今回は、2タイプのPOSレジから、おすすめの6つのサービスをご紹介します。
POSレジの特徴やメリット
POSは「Point Of Sales」を略したもので、日本語に直すと「販売時点」という意味になります。つまりPOSレジとは、会計時点で情報を管理・収集するレジスターのことです。
POSレジでできること
POSレジでは、売れた商品の種類や個数、価格、日付などを、会計のときにリアルタイムで集計し、データ化することができます。
会計で集めたこれらの情報は、店舗運営に役立てることができます。例えば、スーパーや商店では、客単価や購入傾向から、陳列やセールの計画に役立てることができるでしょう。飲食店では曜日や時間帯ごとの混雑率から、スタッフの手配やメニュー作りを見直すヒントとなります。
あらゆる面で業務を効率化
POSレジは、会計時点でデータが即座に登録されるため、売上のデータを後から別のソフトに打ち直す必要がありません。リアルタイムで更新されるデータは、複数のパソコンから閲覧することができるため、メールやFAXでの売上報告の手間も省くことができます。
また、レジ業務が非常に簡易になるため、会計ミスや値引き忘れによるトラブルを防ぐこともできます。商品やメニューの金額を暗記する必要がなく、レジクローズも機械が行うため、入ったばかりのスタッフでも、すぐにレジ作業を任せることができるでしょう。
POSレジのタイプは主に2種類
POSレジには2種類のタイプがあります。
ひとつは、POSシステムが搭載されたパソコンを使用するタイプです。そしてもうひとつが、スマートフォンやタブレットに専用のアプリをダウンロードして使うタイプです。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、店舗の種類や規模に合ったタイプを選びましょう。
パソコンPOS
パソコンにPOSシステムが搭載されています。機能が非常に多く、店舗に合わせてカスタマイズすることで、抜群の安定感を発揮しますが、初期コストは非常に高額です。タブレットやスマートフォンと連携できるタイプもあります。
タブレットPOS
スマートフォンやタブレットにPOSアプリをダウンロードして使う、簡易なPOSレジシステムです。タブレット上で基本的な業務のほとんどを行うことができ、省スペースかつ低コストというメリットがありますが、大規模な店舗では機能が追い付かない恐れがあります。
おすすめのパソコンPOSレジ3つ
まずはパソコンをレジとして使用するPOSレジを、3つご紹介します。
オビタスター「PCPOS」
https://www.pcpos.jp/
パソコンを使うPOSレジシステムですが、スマートフォンやタブレットと併用して、注文や座席確認も行うことができます。例えば、座席のレイアウトをデータに登録しておくと、空席や予約の管理をスマートフォンから随時確認することができます。
とにかく柔軟性が高いため、カスタマイズすることで、より店舗に即したシステムにすることができるでしょう。ただし、機能のカスタマイズにはxmlの知識が必要ですので、導入時点で必要な機能をある程度決めておくと良いでしょう。
NEC「PC-POSMATE」
http://www.nec-solutioninnovators.co.jp/sl/pcp/
パソコンPOSのメリットである「多機能さ」に、使いやすさと選びやすさが備わったPOSシステムです。
レジ機能を行う「レジ名人」や、レジで集めた情報を集計する「店番名人」といった合計5つのサブパッケージは、必要に応じてオプションを追加できるようになっており、店に合わせて最適なプランの作成が可能です。そのため、パソコンPOSシステムのデメリットになりがちな「多機能過ぎて余計な機能まで付いてきてしまう」という事態を避けることができます。
テクノネットワーク「WeBee(ウェビィー)」
http://www.cela.co.jp/webee/index.html
初心者でも使いやすい、オーソドックスでシンプルな画面デザインが特徴のPOSシステムです。
売上や在庫、仕入れなどのデータは、本部と店舗でWebを経由して共有されるため、多店舗経営のショップでもスピーディーに販売戦略を立てることができるでしょう。
また、大切なデータはWeb上に保存され、店舗の端末で行われた操作はすべて記録されるため、セキュリティ対策の面でも多店舗経営に向いているPOSシステムです。
おすすめのタブレットPOSレジ3つ
続いては、タブレットのみで利用できるPOSレジを3つご紹介します。
リクルート『Airレジ』
https://airregi.jp/
Airレジ最大の特徴は、すべての機能が初期費用・月額費用ともに0円で利用できることです。基本的な会計業務のほか、クラウド上に保管された売上・顧客・在庫データをいつでも分析できるようになっています。
ただし、Airレジそのものの利用は0円ですが、スマートフォンやタブレット、レシートプリンタやカードリーダーなどの周辺機器を購入すると、約5~20万円の初期費用が発生します。そのほか、月々の通信料やネットの回線工事費用も発生しますので、予算に加えておきましょう。
ユビレジ『ユビレジ』
https://ubiregi.com/
ユビレジには月額料金が異なる4つのプランがあります。
無料プランは0円で利用することができ、領収書の印刷や顧客分析、バーコードリーダーとの接続といった基本的な機能が搭載されています。ただし、売上のリアルタイム確認が過去72時間までなど、一部の機能に制限があります。
基本機能の制限がないプレミアムプランは月額4,750円、オーダーエントリー付きの飲食店向けプランと在庫管理機能付きの小売店向けプランはそれぞれ月額8,075円になっており、長期契約することで最大25%まで料金の割引も可能です。
NTT東日本『ラクレジ』
https://flets.com/soho/rakuregi/?link_id=ln01
POSレジの基本的な機能がひととおり揃っており、基本的な会計業務のほか、レシートの内容編集や、クレジットや電子マネー支払いへの切り替え、返金処理といったひととおりの業務を行うことができます。
月額費用は3,000円で3台まで利用可能となっており、初期費用は0円ですが、利用のためにはNTT東日本が提供する「フレッツ光」に加入しなければなりません。機器の設置と回線工事を同時に行うことになるため、店舗スタートとPOSレジをセットで行うケースでおすすめです。
おわりに
POSレジと言っても、タイプやメーカーによって特徴や費用は実に様々です。
必要な機能と不要な機能を、店舗の規模や種類に応じてしっかり見極めておかなければ、どれだけ機能が充実していても、使い道がなく導入費用が無駄になってしまいます。
POSレジを導入する前に、現在店舗が抱えている問題は何なのか、POSレジのどの機能によって改善が期待できるのか、明確にしておきましょう。