オフィスの立地は、快適な労働環境や、事業の売上アップに大きく影響する重要な箇所です。
今回は、移転前よりも快適なオフィスにするために必要な、オフィスの立地条件について、お客様と従業員それぞれの目線で、合計で5つご紹介します。
選んだ立地が売上や業務に影響する
オフィス選びは、建物の設備や家賃なども考慮したい箇所ですが、立地は建物そのもののスペック以上に、売上や会社のイメージ、従業員の業務効率に大きく影響するポイントです。
現在よりも良い立地に移転するために、オフィスの移転先選びでは、以下のことをよく押さえておきましょう。
立地条件は後から変更できない
建物の内装や、古い設備などは、可能な範囲であれば入居後にリフォームすることができます。
しかし、建物周辺の立地条件は、どんなにお金をかけても後から変更することができません。
家賃や面積などの条件を優先したばかりに、立地の悪い場所を選んでしまうと、高額な費用をかけて移転する意味を失う恐れがあります。
避けたいオフィスの立地とは?
良い立地条件とは反対に、できるだけ避けたい立地条件も存在します。
・最寄り駅やバス停からのアクセスが悪い
・細い路地に囲まれて迷いやすい
・道路が狭く普通車が一台しか通れない
・徒歩15分圏内にコンビニや銀行などの施設がない
このような立地のオフィスは、いくら家賃が安くても、良い条件と言うことはできません。
そのほか、会社のサービス内容によっては、競合する同業種の会社が近くにあると、売上に大きく影響することがあります。移転先周辺の会社の業種やサービス内容も、しっかり分析しておきましょう。
従業員の目線も忘れずに
お客様の訪れやすさや印象を考慮して立地を選ぶことも大切ですが、授業員の目線も、立地選びでは忘れずに押さえておきたいポイントです。
毎日オフィスに通うのは、他でもない従業員です。車が通りにくい、駐車場が人数分確保されていない、通勤路にお店やコンビニがないような立地では、従業員にとって、毎日の通勤が大きなストレスとなってしまいます。
従業員の士気が下がると、当然、業務の効率も落ち、そのようなオフィスでは、新たな従業員の採用さえも困難になってしまうでしょう。
集客から考える移転先の立地条件2つ
集客という視点でオフィスの立地を考えるときは、以下の2点をよくチェックしておかなければなりません。
1.初めて訪れても迷わずたどり着けること
オフィスの立地は、初めて訪れた人でも問題なくたどり着けることを優先して選びましょう。
いくら主要駅やバス停が近く、国道や主要道路に面していても、周囲に目印となる施設や建物がなければ、初めて訪れた人はオフィスを見つけることができません。
コンビニやファミリーレストラン、銀行や郵便局など、誰にでもわかる目印がある立地を、優先して選ぶと良いでしょう。
また、信号を渡る回数にも注意が必要です。間違えた信号を1つ渡ってしまうだけでも、ルートを大きく外れてしまい、元のルートに戻るために余計に道を外れてしまう恐れがあります。
駅やバス停からオフィス候補地までの道のりを、実際に歩いたり車で通ったりしてみて、わかりやすいルートかどうかを必ず検証しておきましょう。
2.エリアのイメージを分析すること
オフィス所在地のイメージは、会社のサービスや商品内容にも大きく影響します。
例えば、初めて名前を聞く卸売り業者でも、本社の所在地が卸売り団地の中にあれば、その業種内で一定の信用があることがわかります。
反対に、会社のサービスと大きくかけ離れたイメージのエリアに本社があると、会社のことをあまり知らないお取引先やお客様を不安にさせてしまうでしょう。
従業員目線で考える移転先の立地条件3つ
会社の売上を伸ばすために最も欠かせないのが、従業員の業務効率や仕事へのモチベーションです。
毎日会社に通勤する従業員が、ストレスなく快適に過ごせるよう、以下の3つの条件を満たしている立地を見つけましょう。
1.従業員の通勤手段を大きく変えないこと
移転の際は、できるだけ従業員の通勤手段が移転前と変わらないように配慮しましょう。
それまで電車で通えたにも関わらず、移転に伴い、車がなければ辿り着けないオフィスになってしまうと、通勤が困難になってしまう従業員がいるかもしれません。
そのほか、交通費に限度額を設定している場合は、自己負担が発生する従業員がいる可能性もありますので、移転後の交通費は、事前に従業員に説明しておきましょう。
2.お昼休みの施設は充実していること
従業員にとって、お昼休みは会社での貴重な休息時間です。
オフィスの周辺に、コンビニだけでなく、ファミリーレストランや食堂などのリーズナブルな飲食店があると、従業員は社外で気分転換を行いやすくなります。
最寄りのコンビニまで徒歩で30分かかってしまうと、お昼の過ごし方が限られてしまい、従業員に強いストレスを与えてしまいます。
3.銀行や郵便局が徒歩圏内にあること
平日を就業時間にしている会社では、お昼休みだけが銀行や郵便局にいく唯一のチャンスです。
大きな銀行や郵便局の支店がなくても、最低限、ATMや小規模の支店がオフィスの徒歩圏内にあると良いでしょう。
その他、総務部門は郵便局や銀行、役所などの利用が頻繁に発生します。会社の要となる総務部の業務効率を下げないためにも、これらの施設はオフィス周辺にできるだけ揃えておくことをおすすめします。
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おわりに
オフィスの移転を成功させるためには、お客様と従業員、それぞれが満足する条件を揃えておくことがポイントです。
移転前よりも過ごしやすく、より売上アップに繋がるオフィスにするためにも、移転先選びでは、今回ご紹介した5つの立地条件を押さえておきましょう。